ゲーム制作を始めてみたいけど、一体何から始めたらいいの?
本記事の内容
・ゲームを作って世にリリースするための全体の流れについて解説します
ゲームを作ってみたいあなたへ
この記事にたどり着いたということは、ある程度はゲームを作ってみたいという気持ちをもってみたということだと思います!それだけで素敵なことです。
多くの人は、いま自分が使っているモノやサービスがどのように出来ているかを知りません。
けどあなたは違います!ゲームを遊んでいる人から、ゲームを作る人へ進化を遂げてみたいという意思を持っているのです!
それだけで、普通の人とは違い一歩を踏み出していて、とても素晴らしいと思います!
ですが、「ゲームを作りたい」と思っても、実際にゲームを作るイメージが全然つかないと思います。
そこで、ゲームを作るまでの大まかな流れを出来るだけ分かりやすく具体的に解説していきます!
まずはゲームを制作するツール、ゲームエンジンをインストールしよう
ゲームエンジンってなに?
普段遊んでいるゲーム、これは一体どうやって出来ているのでしょうか?まずは、ゲームの構成要素をすこし細分化してみましょう。
ゲームを作るには、主に以下の構成要素が必要になります。
- ゲーム内のキャラクターのイラストや3Dモデル
- キャラクターの動きを決めるアニメーション
- キャラクターや画面がどのように動くかを定義するプログラム
- ヒット音などのSEと、BGMなどの音声素材
- ゲームをリッチに見せるエフェクト
ゲームとして動かすには、これらの部品を組み合わせなければなりません。これらの部品を統合的に組み合わせて動かすことが出来るソフトをゲームエンジンといいます。
より平たく言うと、「工具が大量に詰まったお道具箱」、といったところでしょう。
もちろん工具で加工するための木やネジなどの素材は開発者が集めてくる必要はありますが、素材自体が揃えばあとはその組立るための道具を上手く使えば、1つのゲームが組み上がるように出来ています。
ゲームエンジンの種類と長所・短所
大手のゲーム会社では、自社のゲームエンジンも保持していることが多いですが、個人用に無料や低価格で利用出来るゲームエンジンも多数存在しています。
どんなゲームエンジンがあるのでしょうか。いずれのゲームエンジンも一長一短ですので、表でまとめてみました。
Unity | Unreal Engine | GoDot (ゴドー) | |
---|---|---|---|
将来性 | やや不安 | 有望 | 有望 |
ゲームエンジンを使える求人の数 | 多い | 多い | ほぼなし |
開発者人口 | とても多い | 多い | とても少ない |
代表ゲーム | ・原神 ・ポケモンGo ・Among Us | ・Fortnite ・ピクミン4 ・FF7 REMAKE | ・日本で有名な タイトルは まだなし |
日本語情報量 | 多い | (基本、英語) | 少ないとても少ない |
対応機種 | PC、モバイル Switch、PS、XBOX | PC、モバイル Switch、PS、XBOX | PC、モバイル、 Switch、PSの、Xbox |
利用費用 | 過去12ヶ月のゲーム売上が 20万ドル以下なら0円 | 四半期ごとに売上100万ドルを超えるまで0円 | 0円 |
プログラミング言語 | C# (拡張でノーコード ツールが使用可能) | ・ブループリント (ノーコードツール) ・C++ | GDScript |
3Dグラフィック | (美麗なグラフィック は可能だが難易度高) | デフォルだと低いとても綺麗 | デフォルトで綺麗 | デフォルトで
向いている ゲーム | ・2Dゲーム ・トゥーン調や ローポリの3Dゲーム | ・リアル志向の 3Dゲーム | ・2Dゲーム |
コメント | ・拡張機能が充実しているが、逆を言えば拡張機能なしで開発は困難 ・Runtime Feeで炎上した ものの今後十年近くは有用と思われる ・やれることはUnrealとそこまで変わらない | ・とにかくグラが綺麗 ・3Dの無料で使える アセットが神 ・操作方法は直感的 だが、単語が独特 | ・とても新しいゲームエンジン。 いかんせん情報が少なすぎる。 |
もちろん上記外にも、利用者数の多い特化型のゲームエンジンもあります。
・RPGツクール、RPG Maker:RPGに特化したエンジン。アクションも一応作れる。
・ティラノビルダー:ノベルゲームに特化したゲームエンジン。
・GameMaker:2Dドットゲームに
自分の作りたいゲームのジャンルがこれだけ!というのであればいいと思うのですが、汎用的にゲームを作りたいのであれば上記のUnity、UnrealEngineがオススメです。
特に始めてゲームを作る場合は2Dベースで始めるのがオススメですので、Unityから始めていくゲーム開発者が多いと思います。
自分の持っているPCスペックとも相談しよう
ハイスペックPCを持っている人はそこまで多くないと思いますが、やはり3Dゲームを制作するとなると、
ある程度のスペックは必要となります。
ノートPCやタブレットなどでゲーム制作を始めるのであれば、3Dゲームはオススメできません。3Dゲームはポリゴン数が増えれば増えるほど(≒美麗なグラフィックになるほど)PCに負荷が掛かります。
公式の推奨スペックというより、私個人の体感スペックですが、3Dゲームを作るのであれば、以下くらいのスペックは無いと作成途中に落ちたり、カクカクして作業にならないと感じます。
CPU:Corei7以上
GPU:RTX3XXX以上
メモリ:16GB以上
上記のスペックに対応したPCをお持ちでなければ、まずは2Dゲームを作るところから始めることをオススメします。
また、将来ゲーム制作を仕事にしたいと考えているのであれば、求人数の多いUnity・UnrealEngineを使っておくことが良いと思います。
企画:どんなゲームにするか決めよう
ゲームエンジンが決まったら次はゲームの企画をしましょう!
元となるゲームを考える
まず、この世に全くない新しいモノを生み出そうとしているのであれば、止めておいたほうがいいです。
“アイディアとは、すでにあるものの新しい組み合わせに他ならない。”
ジェームス・W・ヤング 『アイデアのつくり方』
アイディアとは基本、既存のアイディアの組み合わせで出来ています。まったくない新しいものを作り出すのは、ほぼ無理と言っていいでしょう。
なので、まずは作ってみたいゲームのベースを上げてみるのが良いでしょう!
たとえば、ドラクエみたいなRPGが作りたい!スイカゲームみたいなパズルゲームが作りたい!など、自分の好きなゲームをベースに企画を考えるときっと色んなアイディアが出るでしょう。
アイディアの出し方については、こちらの動画がとても参考になります。
(ひろゆき関係ない動画なんでですが・・・。)
これまで自分が影響を受けた作品はきっと1つではないはずです。それぞれの影響を受けた作品の良かったところを抽象化して、組み合わせてみると良いと思います。
何も思いつかない場合は・・・?
何も思いつかないよ~という人は、既存ゲームをマネするところから始めて見ましょう!
スーパーマリオ、スイカゲーム、AmongUs、FallGuys、東方、ボンバーマン、ブロック崩し、テトリス、ソニック、ロックマンなど・・・
これらのゲームに似たゲームを作るだけであれば実はそこまで難しくありません。自分が慣れ親しんだゲームにひとつまみ自分のスパイスを入れるだけで、独自性のある企画になるはずですよ!
(グラフィックや世界観の設定、ゲームバランスの調整などなどが難しいゲームではありますが。)
ちなみに、私が始めて作ったゲームは、ブロック崩しを2人プレイ対戦型にしたゲームにする、というものでした。
設計:どんな仕様・構成要素がいるかを決めよう
さて、作りたいゲームのイメージが湧いたら具体化しましょう。
何をすればいいかというと、
①どんな画面遷移になるか
②どんな構成要素が必要か
を洗い出しましょう。
まず、①どんな画面遷移になるか、について。
まずは手書きで、「メニューボタンを押したら、メニューが開いて、メニューから武器装備が選択出来て・・・」というイメージを作成しましょう。
そして、メニューには、この位置にこんなボタンやテキストがあって・・・というイメージ図を作成しましょう。(ワイヤーフレームといったりもします)
こちらのゲームを作ったときに、
私はこんなイメージで画面遷移図を作成しました。
次に②どんな構成要素が必要か、はエクセルのような表で洗い出しをすると漏れが無いと思います。。
サンプルのファイルをこちらに置きました。自分の作るゲームによってカスタマイズしていただければと思います。
<サンプル構成要素一覧>
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1XcmNJ0Aft6RPWaT3YzctdKQ63qRxJMYy/edit?usp=drive_link&ouid=113900012398617102969&rtpof=true&sd=true
また、進めていく中で不足していた要素が出てくることもありますので、洗い出しが終わらないと次の段階に進めない、というわけではありません。現段階で分かる範囲での洗い出しをしましょう。
素材作成・収集:必要な構成要素を集めよう
必要な構成要素が洗い出せたら、次は素材集めです。以下の記事で、素材の収集方法については紹介しています。
ゲーム会社はウン千万円、億円掛けてゲームを制作していますが、実はゲームに必要な素材は、ある程度無料で集めることも出来ます!
もちろん、美麗なイラストやグラフィックを無料で揃えるのは難しいですが、試しにゲームを作ってみよう!とかであれば無料で作れてしまうわけです。
ちなみに、私の作ったExtreme Bowlingという、スマートフォン向けゲームの制作費は、500円です笑
開発:集めた素材を動かしてみよう
さあ、素材を集めてきたら、どんどんゲームエンジンに取りみましょう。取り込んだらこんどは、ゲームエンジン内で以下の作業をしていきます。
①取り込んだ要素(アセット)をゲーム内に配置する
どの場所にどのオブジェクトを配置するか、のフェーズです。マップやUI(ボタンやステータスの表示)などは、一度手書きでもよいので、イメージ図を作ってみてから配置していくとスムーズです。
実際のゲームエンジンでのイメージを紹介します!
ざっくりとですが、上記のスクリーンショットのような空間に、3Dモデルなどの様々なオブジェクトを配置していくといったイメージです!
②ゲームオブジェクトに必要な要素を追加する
これだけだとまだゲームにはなりません。オブジェクトを置いただけで、そのオブジェクトは全く動きません。
そこで、各オブジェクトに対して、重力制御であったり、アニメーションの制御、当たり判定の付与などの設定を一つづつ追加していきます。
③プログラムを作成する
そして、これらのオブジェクトが実際にどのような挙動をするのかを決める必要があります。
たとえば、Aボタンを押したらジャンプをする、という挙動をキャラクターにさせたいのであれば、プレイヤーが入力したボタンの情報を受け取って、キャラクターを移動させる、というプログラムを記載する必要があるのです。
プログラムって実際どんなものなの?と思う方もいるかもしれません。
実際にプログラムを記述する画面のスクリーンショットです!
???????
と、なる方が大半だと思います。
ただ、一見難しそうではありますが、実際に手を動かして作ってみるとと「あ~そういうことね」となるでしょう。
要素に分解していくと、実は算数程度の知識があれば最低限動くコードを書くことは出来ます。
また、2024年現在Chat-GPTを始め、多数のAIサービスが登場しています。これらのサービスがスゴイ点は、自分がやりたいことというのをAIに伝えると、それに応じたプログラムを書いてくれることです!
詳しくは以下の関連記事で解説していますのでよければ見てください!
もちろん、一から十まですべてをAIにプログラム生成してもらうことはできませんが、基礎さえ理解しておけば、自分ではコードをほとんど書くことなくプログラムが作成出来てしまいます!スゴイ!
テスト:バグがないかチェクしよう
素材を集め、どんな挙動をさせるかをゲームエンジンやプログラムを使って制御出来たら、実際の挙動が想定どおりに動くかをテストします。
ちなみに、テストバージョンのことをα版、β版と言ったりします。(ベータテストってやつです)
そもそも起動してくれないといった類のエラーから、想定の挙動と異なる動きをするといったエラーなど。
ゲームが大きくなるにつれ、バグになりうる箇所は多岐に渡ります。
プレイヤーの目線に立って、おかしなところがないかチェックしてみましょう。
また、開発の早い段階で実機ビルド(実際にゲームをプレイする機体で動かしてみること)をすることをオススメします。また、知り合いや友達にテストプレイをお願いしてみるのも効果的です。
バグや修正点を見つけたら、それらをリストアップして一つ一つ修正していきましょう!
リリース:世の中の人に遊んでもらおう
自分の中で納得する出来になったらリリースです!知り合いやSNSなどで周知して遊んでもらいましょう!
もちろん始めて作ったゲームが沢山プレイされる可能性はとても低いです。けれども最初はみんなそうです。
見ず知らずの他人が作ったゲームを偶然手に取ってもらえるというのは奇跡みたいなものです。
遊んでくれた人への感謝を忘れずに、次のゲーム制作に活かしてレベルアップいきましょう!
最後に
以上がゲーム制作の大まかな流れになります。
この大きな流れは、どのゲームエンジンやどんなゲームでも変わらない内容なので、ぜひ理解しましょう!
このブログでは、個人でゲーム制作するために必要な情報を網羅的にまとめ、このブログがあれば個人ゲーム制作に必要な要素がすべて揃う、ということを目的にしています。
それでは素敵なゲーム制作ライフを!
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